家庭のまつりを行うにあたって用意するものに、
1)注連縄(しめなわ)、2)紙垂(しで)、3)榊立(さかきたて)、4)瓶子(へいし)、5)水器(すいき)、6)平瓮(ひらか)、7)三方(さんぽう) 又は折敷(おしき)、8)燈明(とうみょう)などの家庭用祭器具があります。
注連縄は細いものを牛蒡注連(ごぼうじめ)、太いものを大根注連(だいこんじめ)と呼ぴ、稲藁を左綯にしたもので、これに四垂れ(または八垂れ)の紙垂を等間隔にはさみ込み、神棚の上部に取り付けます。ここが神聖な場所であることを示すものです。
紙垂は簡単に作れますので、汚れたり、破けたりしたときは取り替えましょう。また、注連縄は細い縄でもかまいません。
榊立は、神の宿る木、栄える木という意味をもつ榊を立てるためのものです。豊かな緑は、みずみずしい生命感にあふれて、神霊の宿る場所にふさわしいものです。地方によっては、樫、松、杉などを用いることもありますが、常に青々とした常緑樹を神棚や御霊舎の前に立てておくよう心掛けましょう。
瓶子、水器、平瓮、三方は、神饌(神さまやご祖先の召し上がりもの)を供えるためのものです。瓶子にはお酒を、水器にはお水を入れ、平瓮にはお米やお塩を盛り、これらを三方にのせてお供えします。その際には瓶子、水器の蓋は外します。祭器具は家庭用の食器と一緒に洗わないようにします。